ニョッキーズが無事発表できた。前日にビラをまくことを思いつき、前日の夜に200枚ほど簡易なチラシを作った。NYOKKIESの発表は夕方5時だったので、朝から3時頃までひたすら学校の敷地内でビラを配っていた。「シャンソンを歌います」と言うと、大人の方々、保護者の方であろう方々には、「おお〜シャンソンですか、頑張って下さい」といったような温かい反応を示してくださる方が多かった。逆にあまりお若い方々には馴染みがないジャンルなようだ。まあそれはそうだろう。
出番ギリギリになってから、予想していなかったハプニングが多々発生した。背中が少し出る衣装なのにうっかり日焼け止めを塗るのを忘れて日中ビラ配りをしていて、衣装を着てみたらくっきり日焼けの跡が…。同じ科の女の子がBBクリームとファンデーションを駆使して隠してくれた。しかも、小道具でバラを使うので出演1時間前に届けてもらい駐車場まで自分で受け取りに行く予定だった生花がちょっとした行き違いで自分で取りに行けなくなってしまい、また同じ科の別の女の子が走って取りに行ってくれた…。などなど色々助けてくれて、そして出演ギリギリまでオタオタしている私を励ましてくれたクラスメイト達に本当に感謝。
自分の手でビラを配った方々が見に来てくださったのはとても嬉しかった。ある方に、「あなたの熱意を感じて見に来ました」と言って頂いた。嬉しかったけれど、私はいったいどんなに鼻息荒くビラ配りをしていたのだろう。クラスメイトが協力してくれたのも合わせて200枚ほど配ることが出来たのが功を奏したのか、客席は満席で、終わった後色々なご感想をお聞きすることが出来て本当に良かった。
そしてもうひとつとても嬉しかったのは、一緒に演奏してくれた2人が、またニョッキーズで演奏しましょうと言ってくれたこと。最初、「週に数回ちょっと合わせてくれれば大丈夫だから大して負担をかけないから」と言って頼んで引き受けてもらったのだ。それなのに結局私が突っ走ってしまい、夜暗くなるまで練習したり、本番近くはほぼ毎日合わせたりと散々振り回してしまった。それなのに最後まで嫌な顔ひとつせずついてきてくれて、本番も素晴らしい演奏をしてくれ、その上、またやりましょうと言ってくれる2人に敬意と感謝が止まらない。

お客様、クラスメイト、ニョッキーズ、他にもお世話になった方々。音楽は人と人を繋ぐ、なんてよく言うけれどもそれは本当だと思った。そして、他人あっての音楽、他人あっての人生だなあと実感する一日だった。自分以外の人がこの世にいるからこそ、人生は辛く、そして楽しい。今回の発表がそんなことを再認識させてくれた。