函館マラソンのハーフマラソンを完走した。初のハーフマラソン。去年の9月に退団してから数週間して、あまりの運動不足に危惧
を感じ家の近くを毎朝走ることにした。しばらくすると家の近くのランニングスクールに母が入ろうと言うので1月から親子で通い始めた。最初はあまり気乗りがせず、そんな深入りするつもりもなかったのに、愛知県内の10キロマラソンに2つ参加した後、ハーフマラソンに挑戦するところまで来てしまった。なぜここまでどっぷり浸かってしまったのか。まず、マラソンは完全に個人プレイであって、他人よりどんなに遅かろうがフォームが崩れていようが自分だけの問題であって誰にも関係がない。全員がいかに揃っているかということに重きを置く所にいた自分には特にそれがとても新鮮だった。また、音楽やダンス系の習い事をどんなにただの趣味だと思って気安く受けようとしても、今まである程度関わってきたからかどうしても他人と比べる方向に行ってしまうのだが、スポーツという今まで自分がしてきたことと全く違う畑のスクールであるから、意識が完全に趣味の域を出ないので全く他人と比較する必要がない。自分で決めた目標にぼちぼち向かえばそれで十分なのだ。そして特筆すべきはコーチのカリスマ性。元実業団選手で恐らく相当の辛苦を乗り越えてこられたコーチのお話は物凄い説得力がある。正しい走り方やペースのコントロールの仕方など技術的なお話は勿論のこと、数々の経験を積まれたからこその精神論も相当の重みがある。函館マラソンの前日、函館のビアホールでスクールのスタッフ陣と参加者での飲み会があった。そこで、初めてのハーフマラソンで走り切れるかどんなに頭の中でシミュレーションしてもとても不安なのですがとコーチに相談したとき、「失敗してもいいんです。僕はこの中の誰よりも沢山失敗しています。だから誰よりも成功しています。」と仰った。このお話に不覚にも泣いてしまった。マラソンの話なのだが、自分の人生と重ねてしまった。今まで数えきれない失敗だらけの人生を生きてきたことをもう否定しなくていいんだと本当に救われたし、これからも失敗を恐れず色んなことに挑戦していいんだと思えた。
お陰様で初めてのハーフマラソン、最後まで制限時間内に走ることが出来た。ただそれだけのことなのだが結構嬉しい。本業と全く関係ない趣味があるというのはいいものだと思った。当面の目標は12月のフルマラソンをどうにか完走することだ。ぼちぼち頑張ろう。
失敗の捉え方、不覚にも涙が出ました。
経験を共有させてくださりありがとうございます。