先月ですが、愛知教育大学中等教育教員養成課程を卒業しました。
学校の先生になるための学校に通うことになるとは、後期の受験先をどこにするか考えるそのときまで、全く想像もしていませんでした。

しかし結果的に、この大学で学ぶことができて本当に良かった。

それまでの人生の中で、何かがおかしいとは思うけれども何がどうおかしいのかわからず苦しかった。そんなことが大学の授業の中で、子どもへの接し方の注意事項として言語化されていました。

私が大学の授業で習ったことの中でいちばん心に残っている言葉は「『困った子』は『困っている子』」。このスローガンを目にしたとき、目から鱗が落ちる思いがしました。これは発達障害の児童生徒に関する授業で教わったことですが、それだけに留まらない事柄だと思うのでした。わざわざ何の理由もなく、なりたくて「困った子」になる子なんていないのです。「困った子」とみなされている本人が実はいちばん困っている。そんな事象に出くわした時、誰もそのことに気が付かなくても、いち早く気付ける人間でありたい。とつくづく思います。

また、「自分が100%正しくて相手が100%悪い、そう思っているときがいちばん危険」。これも、衝撃的な言葉でした。なんの授業だったか忘れましたが、学校で子どもに対して話すときの注意事項のひとつです。これも、学校の先生に限った話ではなく一生心に刻んでおかねばと思いました。

宝塚歌劇団という少しでも他人より上の地位を目指す世界にいた私が、「後進を育てる」という方向性の全く違う世界に入り込み、大変な刺激を受けました。入学して音楽科の生徒だけで初めて集められたその日、音楽科の先生が「人と自分を比べないでください。人は人、自分は自分。比べるなら昨日の自分と比べましょう。」といったことを仰って、「こんな考え方をする世界があるんだ」と驚いたのを思い出します。

勿論どちらが良いという話ではありません。そもそも仕事と大学を比べるものではないですから。

楽しい4年間でした。全ての出会いに感謝です。

皆さま今後ともよろしくお願いいたします。

非常勤講師のお仕事ありましたらぜひご紹介ください。